【ヒット率100倍の商品企画】 失敗の連続からの気づき ~消費者は二度評価する~
ロングヒット商品を数多く生み出した梅澤伸嘉も、サンスターでの新入社員時代は、売れる商品は開発できず、失敗を繰り返す日々を送っていました。
そんな時にたまたま出会った映画『女は二度勝負する』(本人の記憶による邦訳タイトル)を境に、ヒット商品を連発する道を歩み始めました。
その映画によって、今まで自分が一生懸命やっていたことは、「商品を買った後の満足」を高めることであり、商品を買う前に「商品が欲しい」と思わせるための視点が抜けていたことに気づいたのです。
その時の衝撃はかなりのもので、「ハンマーで頭を殴られたようだった」と振り返っています。
この気づきを図にしたものが、こちら(↓)です。
つまり、消費者は、
- 商品を「買う」という行動の前に、「欲しい/欲しくない」という評価
- 商品を「買う」という行動の後に、「良かった/良くなかった」という評価
という二度の評価をしているのです。
前者を商品コンセプト(C)、後者を商品パフォーマンス(P)と呼びます。
いくら優れた商品、良い商品を開発しても、消費者の一度目の評価をクリアしなければ、誰も「良かった」「また買いたい」とは思ってくれないのです。
[出典]『消費者は二度評価する』(1997年)
[出典]「新」C/Pバランス理論図(2020年)